人工芝とは

人工芝とは?天然芝との違いや利用するメリット、注意点について

「人工芝」という言葉は、いまは普通に使われており誰もが知っている言葉でしょう。しかし、人工芝は使用目的によって利用すべき人工芝が異なることや、種類が多いことはご存じでしょうか?

ここでは、いまさらながら、「人工芝って何」と気になる方に向けて、人工芝とは何か、天然芝とどのように違うのか、選び方のポイントや注意点などをご紹介していきます。

人工芝とは

人工芝

人工芝とは、その名の通り人工的に作られた芝のことを言い、人工芝は競技用や家庭用などさまざまな用途で利用さています。人工芝の仕組みは、基布と呼ばれる下地の布をベースに、芝糸と呼ばれる芝に見立てたパイルによって作られています。

この、パイルにはさまざまな種類があり、それぞれの用途別にパイルの長さや質などが異なります。

家庭で利用される人工芝も、現在多くの種類があり、ホームセンターなどでも販売されているため、手軽に手に入るようになっています。最近ではリアルな人工芝も多く、天然芝と見比べてもあまり変わらない景観となっています。

人工芝のこれまでの歴史

人工芝 はてな

人工芝の歴史を振り返ると、現在では天然芝に見劣らないクオリティのものばかりですが、出始めの当初は摩擦によってヤケドをしてしまったり、クッション性が低いものだったりと今とは比べ物にならないほどのものでした。

一番初めに人工芝を使ったと言われているのは、競技用人工芝で、アメリカのアストロドームにて1960年代に人工芝が利用されるようになりました。

人工芝を利用するきっかけは、天然芝の管理が難しかったからです。これまでアストロドームで利用されていた天然芝が枯れてしまうことなどから、天然芝から人工芝に切り替えて利用されたと言われています。

なぜ、天然芝が枯れてしまったかというと、アストロドームは世界で初めて屋根付き球場だったため、太陽光が入らずに枯れてしまうということが起きました。

人工芝の活用例

人工芝 サッカー場

次に、人工芝の活用例について見ていきましょう。

家庭で利用

人工芝は家庭用としても利用されています。自宅の庭に人工芝を施工したり、ベランダに人工芝を敷いたり、部屋の中に人工芝を敷いたりと、家庭でも様々な用途で人工芝は利用されています。

自宅の庭に天然芝を敷く方と、人工芝を敷く方がいますが、天然芝を敷く場合、日ごろから芝が枯れないようにメンテナンスが必要だったり、雑草を抜いたり肥料をやったりすることが必要ですが天然芝の景観が好きという方も多いでしょう。

一方、人工芝を敷いている方は、日ごろのメンテナンスが天然芝よりも少なく、枯れる心配がないため人工芝を選択しているという方が多いでしょう。

今では、人工芝も天然芝のようなリアルな芝を演出できる製品が多いため、人工芝を選択する人も多いのではないでしょうか。

施設で利用

次に、施設で人工芝を利用されるケースがあります。

例えば、幼稚園や保育園などの施設では、子供たちが安全に遊べるように人工芝を敷き詰めているところもあります。人工芝はクッション性が高いため、赤ちゃんや子供たちが遊んでいたときに転んでしまっても、地面にぶつけることによって大けがすることを防ぐ役割があります。

また、景観も良くなるため、人工芝を敷いているというところも多いでしょう。

競技で使用

施設として一番敷地面積として利用が多いのは、野球場やサッカー場、テニスやラグビーなどの競技用として利用されているところでしょう。

一般的な人工芝と競技用の人工芝は少し種類が異なりますが、さまざまな競技で人工芝は利用されています。

大きな競技用の施設だけではなく、自宅の庭を小さなサッカー場にするために庭をすべて競技用人工芝で施工し、自分だけのサッカー練習場にしている方もいるようです。

競技用人工芝と家庭用人工芝の違い

人工芝 野球場

人工芝の中でも、競技用の人工芝と家庭用の人工芝があります。

家庭用の人工芝は、ホームセンターなどで販売されている一般的な人工芝となりますが、競技用の人工芝は芝の長さが5cm以上あったり、芝糸の間に充填剤と呼ばれるクッション性を高める素材を入れていたりします。

競技用人工芝はその名の通り競技つまりスポーツをするために作られた人工芝となるため、耐久性の部分やクッション性の部分で、一般的な人工芝と差があると考えてよいでしょう。

競技用の人工芝を目的として、家庭用の人工芝を使うことは賢明ではありませんので注意しましょう。

人工芝と天然芝の違い

人工芝

次に、人工芝と天然芝の違いについて見ていきましょう。

人工芝と天然芝には以下のような違いがあります。

・敷ける場所が違う

・メンテナンスが違う

・人工物か天然か

天然芝は、日当たりが良い場所でなければ枯れてしまうため、人工芝と大きく違うところは、敷くところが限られているという部分でしょう。人工芝は形状の自由に設計でき、日当たりの悪い場所でも地盤の種類に関係なく敷くことができます。

天然芝は普段からメンテナンスを行う必要があり、肥料をあげたり雑草を抜いたり芝をカットしたりするなど、さまざまな手入れが必要ですが、人工芝の場合にはそのような手入れは不要で、定期的に掃除をするくらいです。

一方、やはり人工芝と天然芝の違いとして大きいのは、天然物か人工物かの違いです。

見た目はとてもリアルに天然芝のように見える人工芝ですが、人工物となるため、天然の芝の触り心地にはかなわないでしょう。

しかし、今では人工芝もかなりリアルなものが多く、ふわふわとした感触で寝そべって癒されることもできるため、天然芝ではなく人工芝を選択する人も多いようです。

人工芝のメンテナンスに関することは下記記事にて詳しく解説しております。

人工芝を利用するメリット

メリット

次に、人工芝を利用するメリットについて見ていきましょう。

天然芝と比べてメンテナンスが楽

人工芝は、天然芝と比べてメンテナンスが楽ということが挙げられます。人工芝は人工的な素材で作られているため、芝が伸びてしまうことや、水や太陽光がないと枯れてしまうということがありません。

天然芝と比べると何もしなくても良いように感じるかもしれませんが、定期的に清掃をしないと、人工芝の芝が寝てしまったり、ゴミやほこりなどによってカビの原因を作ってしまったりすることもあるため、全くメンテナンスをしなくても良いというわけではありません。

年中きれいな景観を保てる

人工芝は季節に影響をされずに青々とした景観を楽しむことができます。

天然芝は天然の芝なので、季節によって芝の色が変わるという季節感を楽しめる一方、年中青々とした見た目にすることはできません。しかし、人工芝の場合には、年中季節によってその色を変えたり枯れてしまったりすることがないため、一年中景観が楽しめます。

詳しいメリットについては別記事でご紹介しています。

人工芝のデメリット

デメリット

次に、人工芝を利用するデメリットについても確認していきましょう。

経年劣化する

人工芝は永久的に青々としているわけではなく、経年劣化します。

大体10年くらいは持つと言われていますが、人工芝の種類や環境などによって経年劣化が進み、2年くらいでダメになってしまうケースもあります。

経年劣化が進むと人工芝の一部がハゲてしまったり、色あせしてしまったり、芝が寝てしまったりして景観が悪くなります。

また、景観が悪くなるだけではなく、一部がハゲてしまうことによって、子供が遊んでいるときに転んでしまったりしたとき、ケガをしてしまう可能性もあります。

バーベキューに向かない

人工芝を敷くと、人工芝は熱に弱いため、人工芝の上でバーベキューなど火を扱うことはお勧めできません。

そのため、自宅の庭でバーベキューをしたい人にとっては、デメリットに感じてしまうことでしょう。

人工芝を敷いてもバーベキューをしたい場合には、背の高いバーベキューコンロなどを使用する必要があります。

詳しいデメリットについては別記事でご紹介しています。

人工芝のデメリットついてはこちらを参照ください。

人工芝の選び方のポイント

ポイント

次に人工芝を選ぶポイントについても見ていきましょう。

目的を明確にしておく

人工芝を選ぶポイントとして、目的を明確に持つということが挙げられます。

人工芝にはさまざまな種類があり、芝の長さや素材、人工芝のタイプ、性質など人工芝を選ぶポイントはさまざまです。その上で、目的が明確になっていなければ、自分たちが求める人工芝と違う種類のものを購入してしまう可能性があります。

例えば、競技用で使いたいのか、ペットの遊び場で使いたいのか、部屋で使いたいのか、目的を明確にすることで、その目的に合った人工芝を選択できるでしょう。

素材やタイプに注目

次に、素材やタイプによってどのような人工芝を選ぶべきか、見ていきましょう。

人工芝の長さ

人工芝の長さは選ぶポイントでも重要なポイントです。人工芝は天然芝と異なり、芝をカットするということがないため、人工芝の芝丈の長さを決めたら、ずっとその長さが続くため、長さ選びは慎重に行いましょう

人工芝の長さは、一般的には20mm~30mm程度を選ぶ方が多いですが、中にはそれ以上の芝丈を選択される方もいます。

目的がペットのドッグランなどクッション性が高いものを選択したい場合には30mm以上のものを、ゴルフのパター練習をしたい方には20mmのものを、一般的な家庭で利用する目的であれば20mm~30mm程度のものを選択すると良いでしょう。

部屋で使用するためにクッション性をかなり高めたい方は40mm程度の人工芝でも良いかもしれません。

人工芝の素材

人工芝は合成樹脂でできています。合成樹脂と聞くと、種類は一つだけと思われるかもしれませんが、実は人工芝の素材には種類があり、ポリエチレンやポリプロピレン、ナイロンやポリ塩化ビニルデンなどさまざまです。

ポリエチレンの素材でできた人工芝は耐久性が高く、紫外線にも強いため、一般的に劣化しにくい素材と言われています。

ポリプロピレンはナイロンよりも耐久性があり、水や化学製品などに強いと言われているため、プール遊びなどをする家庭にはおすすめの素材です。

あまりおすすめできないのは、ナイロン製のタイプです。このタイプはカビなどが生えやすいと言われているため、おすすめできません。

人工芝のタイプ(ロール・ジョイント)

次に、人工芝を敷く際に重要となる「タイプ」です。人工芝のタイプにはロールタイプやジョイントタイプがあり、ロールタイプは広めの敷地に最適で、ジョイントタイプは狭い場所などにおすすめです。

施工時の「敷きやすさ」がポイントになりますので、人工芝のタイプにも注目して購入しましょう。

人工芝の性質

次に、人工芝の性質で選択するという方法もあります。

性質とはスペックのことで例えば静電気防止の機能がついているものや、UV加工や防炎、抗菌、強耐久性、形状記憶タイプなどさまざまな機能があるため、目的に合わせて機能性をもとに選択するという方法があります。

人工芝を利用するときの注意点

注意

最後に人工芝を利用する際の注意点について見ていきましょう。

火気厳禁

人工芝には、防炎効果がついているタイプのものがありますが、基本的には熱に弱い素材となるため、バーベキューなど直に行うことはおすすめできません。人工芝の近くでバーベキューなどを行うと、人工芝の形状が変形してしまったり、痛めてしまったりしますので、人工芝の上でバーベキューや花火など火があたるようなものは避けましょう。

人工芝でバーベキューについてはこちらを参照ください。

施工時がとても重要

人工芝を長持ちさせるためには、施工時がとても重要です。人工芝はただ設置すれば良いというものではなく、地盤の整地などが必要です。DIYで人工芝を設置しようと思ったときに、清掃や整地を行わず、しっかり施工できていない場合は、通常10年ほど持つと言われている人工芝の耐久性が弱まり、2,3年でダメになってしまうこともあります。

人工芝の施工を行う際には、無理にDIYで施工しようとせずに、長期的なことを考えて、プロに依頼することがおすすめです。

このサイトでは、おすすめのプロの業者などをご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

人工芝の業者見極めについてはこちらを参照ください。

まとめ

ここまで、人工芝とはなにか?についてご紹介してきました。

人工芝は天然芝と比べて多くのメリットがあり、場所を問わず敷けて、メンテナンスも楽なため、自宅の庭やベランダなどへの設置がおすすめです。

人工芝を敷く際には、DIYではなくプロの業者に依頼することで、長期的に長持ちさせることができるでしょう。

このサイトでは、人工芝の施工業者についてもご紹介していますので、ぜひ参考にして下さい。

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