木と苔

庭に生えてしまう苔の雑草対策はどうしたら良い?

庭に生えてしまう苔は、庭や庭園の景観を損ねてしまう原因になります。しかし、適切な対策を取ることで、苔の成長を抑えて、美しい庭を維持することができます。この記事では、庭に苔が生えてしまう原因や、その対策方法について詳しく紹介いたします。

雑草対策ついてはこちらを参照ください。

苔が庭に生えてしまうのはなぜ?

コケ

苔が庭に生えてしまう主な原因は湿度、日照不足、養分不足などです。湿度が高いと、苔は繁殖しやすくなります。また、日陰になる場所や、他の植物に日光を取られる場所では日照不足が起こり、苔の生えやすい条件となってしまいます。

さらに、土壌が養分不足だと、競合する他の植物に対抗できないため、苔が育ちやすくなってしまいます。これらの要因を解消し、庭の環境を改善することが、苔の対策に役立ちます。

苔の雑草対策はどのようにするべき?

解決策

次に、苔の雑草対策をする場合の対処法について詳しくご紹介していきます。

熱湯で対策する

苔の雑草対策として、「熱湯で対策する」ことが挙げられます。熱湯を使用する方法は、手軽で環境に優しい方法となるためおすすめです。ただし、効果は一時的であり、庭全体に適用するには多くのお湯が必要となるのは少しデメリットと言えるでしょう。

熱湯を沸かし、それを苔の生えている場所にかけることで、苔を軟化させ、除去しやすくなります。ただし、この方法は再発防止策ではないため、苔が再び生える可能性があります。

大規模な庭園には向いていない場合もありますが、小さなエリアなどでは向いている対策と言えるでしょう。

また、植物に影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。環境への配慮や手軽さを重視する場合には、熱湯を利用した苔の対策を検討してみてください。

重曹で対策する

「重曹で対策する」方法もあります。重曹は環境にやさしい方法で、庭に生える苔を抑えるために役立ちます。重曹を水に溶かし、苔が気になる場所に散布します。重曹が苔を脱水させ、成長を抑えて対策することができます。

重曹は比較的手軽に入手でき、化学薬品を使わないため、環境にも優しいです。ただし、効果は時間をかけて現れることがあり、即効性は期待できません。また、定期的な処理が必要で、大規模な庭には向かないかもしれません。

高圧洗浄機で対策する

「高圧洗浄機で対策する」こともおすすめです。高圧洗浄機は、高圧の水流をつくり、表面の苔や雑草を効果的に除去するのに効果的です。この方法は即効性があり、苔をすばやく除去できます。

ただし、注意が必要です。高圧洗浄機は非常に強力で、誤った使用方法や強力な水流が植物や表面に損傷を与える可能性があるため、慎重に扱う必要があります。また、高圧洗浄機を使う場合、安全に作業することが大切です。

この方法は、庭の表面をすばやくきれいにしたい場合や、大規模なエリアの苔対策に適していますが、植物や表面に損傷を与えないように細心の注意が必要です。

酢で対策をする

「酢で対策をする」という方法もあります。酢は天然の除草剤として機能し、苔の成長を抑えるのに役立ちます。酢を水で薄め、スプレー容器に入れて、苔の生えている場所に均等に散布します。酢は酸性の性質を持っており、これによって苔を枯らす効果があります。

この方法は化学薬品を使わずに済むため、環境にも優しいです。ただし、酢は植物にとっても有害なため、周囲の植物に直接かけないように注意が必要です。また、効果が現れるまでに時間がかかることもあり、定期的な処理が必要です。

スコップで除去する

「スコップで除去する」方法もおすすめです。この方法は手作業で行うもので、比較的手軽に実施できます。スコップを使って、苔を庭から取り除くことで、一時的な対策を行うことができます。

スコップでの対策の場合、根っこを完全に取り除くことが重要です。苔は表面に見える部分だけを取り除いても、根が残って再発生することがあります。また、庭の表面を傷つけないように注意が必要です。スコップを使う際、植物の根元に近づかないように工夫しましょう。

庭石に苔が生えてしまう原因は?

キレイな苔

次に、苔が生えてしまう原因についても見ていきましょう。

日が当たっていない場所になっている

苔が生えてしまう要因として、「日が当たっていない場所になっている」ことが挙げられます。苔は光合成を行うための日光を必要としません。むしろ、湿度の高い環境を好むため、日陰や湿度の高い場所で繁殖しやすくなります。

庭石が日光によって十分に乾燥しない場合、湿度が高まり、これが苔の成長に適している状況を作り出します。特に日陰に位置する庭石や、雨風が当たりにくい場所では、苔の生育条件が整いやすくなります。

日光の当たる庭石の表面を定期的に清掃し、乾燥させることが大切です。また、庭石の配置や庭園のデザインを見直すことで、日光の当たり方を調整し、苔の発生を抑えることができます。

水はけが悪い

庭石に苔が生えてしまう原因として、「水はけが悪い」ことが挙げられます。水はけが悪い場所では、雨水や散水がたまりやすく、湿度が高まります。この湿度が、苔の生育に適した環境を提供し、庭石に苔が生える原因となります。

水はけを改善するためには、庭石周辺の排水設備を整備し、雨水や散水がスムーズに流れるようにしたり、 庭石周りの土壌を改善し、水はけを良くするために砂や砂利を追加すること、 庭石の配置や敷地の傾斜を調整して、水がたまりにくいように工夫する、 庭石の表面にたまった水や湿気を定期的に拭き取り、乾燥させるといった対策が良いでしょう。

酸性の土壌になっている

庭石に苔が生えてしまう原因として、「酸性の土壌になっている」ことが挙げられます。酸性の土壌は、苔の生育を促進する条件の一つです。酸性土壌は通常、pH値が低い状態を指し、この環境では多くの一般的な植物が育ちにくく、苔がよく育ちます。

酸性土壌が庭石周辺に形成される主な原因として、 周囲の植物が土壌のpH値を下げる可能性があります。一部の植物は酸性を好むため、その影響を受けた土壌も酸性に傾きやすいです。また、 酸性の雨水が庭石に直接当たることで、土壌のpH値が低下することがあります。

風通しが悪い

風通しが悪いことも原因として考えられます。風通しが悪い環境では、湿度が高まり、湿潤な条件が苔の成長に適しています。風が通りにくい場所では、庭石の表面に湿気がたまり、これが苔の繁殖を助ける要因となります。

風通しの悪い庭石の周囲には、建物や高い植物、壁などが存在し、風が阻害されることがあります。これにより、庭石周辺の湿度が上昇し、苔が生えやすくなります。

苔にはどのような種類がある?

道にある苔

次に、苔の種類についてもご紹介していきます。

ゼニゴケ

ゼニゴケは、苔の中でも一般的な苔です。自宅の庭に生息することでいくつかのデメリットが考えられます。

ゼニゴケは湿度の高い環境を好むため、庭に生息することで湿度が上昇しやすくなります。これは、木材や建物の劣化、カビや藻の発生を促進する要因となります。

また、ゼニゴケが繁茂すると、庭の表面が滑りやすくなり、転倒やけがのリスクが高まります。特に雨後の湿った状態のときには注意が必要です。

ゼニゴケが増殖すると、他の植物や草花との競争が発生し、庭園内での植物の成長を妨げることがあります。

ギンゴケ

ギンゴケは、美しい銀色の葉で知られる苔の一種です。 ギンゴケはその名前通り、銀色の葉を持っており、その美しい光沢が特徴です。この銀色の葉は、庭や岩の上に独特の美しさをもたらします。

ギンゴケは湿度の高い環境を好むため、水たまりや湿った場所、滝や川岸、湿地帯などで見られます。 ギンゴケは自然界では、岩の表面や樹木の幹に生息します。その美しい葉は、観賞用に庭園や公園で栽培されることもあります。

スナゴケ

スナゴケは、日本の自然環境で見られる一般的な苔の一つです。スナゴケは低く密集した姿勢をしており、地表に広がります。そのため、地面をほぼ覆い尽くすような風景を作り出します。 スナゴケは湿度の高い環境を好み、水たまりや湿った地面、川岸などで繁茂します。湿度が高い場所を好むため、雨後や霧の日に特に活発に成長します。

スナゴケは自然環境や庭園の観賞にも適しています。スナゴケは自然の中で美しい緑のカーペットを形成し、その鮮やかな色彩と地表を覆うような特徴を持ちます。

庭の苔を予防する方法

解決策のブロック

次に、庭に苔が生えてしまわないようにする方法についてご紹介していきます。

土壌をアルカリ性にする

庭の苔を予防する方法の一つとして、土壌をアルカリ性にすることが挙げられます。アルカリ性の土壌は、一部の苔の成長を抑える効果があります。

アルカリ性の土壌を作るためには、石灰を使用することが一般的です。以下の手順で実施できます。

実施する際には、庭の土壌のpHレベルを確認しておくことが必要です。土壌テストキットを使用するなどしましょう。 土壌が酸性の場合は、石灰を散布します。石灰はホームセンターなどで入手できます。製品の指示に従って適切な量を庭に均等に散布しましょう。

石灰を土壌に混ぜ込みます。これによって、土壌のpHレベルがアルカリ性に変化し、苔の成長を阻害します。

水たまりを無くす

「庭の苔を予防する方法」の一つとして、水たまりを無くすことが重要です。水たまりは湿度を高め、苔の繁茂を促進する要因となります。不均一な地形を均すか、排水溝を設置して水の流れを誘導します。水はけの悪い土壌は水たまりを引き起こす原因となります。有機質の堆肥を追加し、土壌を改善します。また、砂を混ぜて土壌を緩め、水の排水を促進しましょう。

 庭に小さな水路や水路を作成し、水を誘導します。これにより、水たまりの形成を防ぎ、庭全体の水の流れをコントロールできます。

水たまりを防ぐことは、庭に生える苔の発生を減少させ、庭を美しく保つことができます。水たまりができにくいような庭のメンテナンスが、庭の美観と健康を保つ鍵です。

盛土をする

「庭の苔を予防する方法」の一つとして、盛土を行うことが有効です。盛土は水たまりの発生を減少させ、苔の成長を抑えることができます。まずは、水たまりができやすい低地を特定し、その場所に土砂を盛り土し、地形を均すことで、水たまりの形成を防ぎます。

 盛土を行う際には、適切な排水施設が必要です。排水溝やフレンチドレインなどを設置し、雨水を効果的に排水できるようにします。盛土で追加した土壌を改良し、水はけを良くします。有機質の堆肥を混ぜ込み、土壌の保水能力を向上させつつ、余分な水分を排水します。盛土を行うことで、庭の地形を整え、水たまりを減少させるだけでなく、庭の美観も保つことができます。庭に盛土を取り入れることで、苔の発生を予防し、美しい庭を維持できます。

苔を放置すると・・・

苔

最後に、苔を放置するとどのようなリスクがあるか、ご紹介していきます。

虫が発生する

苔を放置すると、虫が発生するリスクが高まります。 苔は湿度の高い環境を好み、その下には保湿された空間ができます。この湿った環境は、蚊、ハエ、シロアリ、ダニ、その他の昆虫や害虫にとって好ましい空間となります。庭に放置された苔が虫のための安全な隠れ家となり、虫の繁殖を促進します。

また、 苔の表面には、虫にとって餌となる微生物が多く存在します。これらの微生物は、虫にとって魅力的なエサとなり、虫の発生を増やす一因となります。

虫の増加は、庭園内での生態系に影響を及ぼす可能性があります。他の植物への被害や、生態系のバランスの崩れが起こることがあります。

このように、苔を放置することは庭に虫を引き寄せ、生態系に悪影響を及ぼす可能性があるため、庭の健康と美観を維持するために、定期的な管理と除去が重要です。

滑りやすくなる

苔を放置すると、庭や歩行路が滑りやすくなるリスクが高まります。

苔は湿度の高い環境を好み、雨後や湿った季節に急速に増殖します。苔が地面や歩道を覆うと、その表面は滑りやすくなります。歩行者や車の運転者が転倒や滑り落ちるリスクが高まります。 苔による滑りやすさは、特に高齢者や子供にとって危険です。転倒やけがを引き起こす可能性があり、安全に関わる問題となります。

また、苔に覆われた庭は、美観を損ねる要因となります。庭園や外部空間の美しさが損なわれ、庭の価値が低下する可能性があります。

このように、苔の放置は滑りやすさに関するリスクを引き起こし、庭園や歩行路の安全性と美観に悪影響を及ぼす可能性があるため、定期的な管理や苔の除去が重要です。

まとめ

ここまで、苔の雑草対策についてご紹介してきました。

自宅の庭に発生した苔をそのまま放置すると、転倒のリスクや虫が湧いてしまうといったリスクがあるため、苔を放置せずに除去するようにしましょう。

普段から苔が生えないように庭のメンテナンスをすることが重要です。

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