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デコボコな人工芝を修復!「正しい整地や転圧方法」を詳しく解説

整地って絶対にやらないといけないのか?

人工芝の整地

人工芝施工業者にお願いすると必ず整地は行ってもらえますが、そもそも整地は絶対にやらないといけないのかと思う人もいると思います。庭の土を平らにするだけでもかなり大変なので、下地に多少の凹凸があるくらいなら、そのまま人工芝を敷いていっても良いのではと思いたくなります。

しかし「多少の凹凸でもあれば、プロの職人でも作業は難航」します。その道、一筋の職人さんでも難航するので、素人がDIYでやるなら凹凸があるままなら必ず失敗すると言う事です。人工芝をロールタイプやジョイント、どちらを使うにも凹凸があるまま敷くと、必ず隙間が出来て後々のトラブルになります。

凸の部分では人工芝が伸びた状態で敷かれるので密度が薄い感じに、逆に凹の部分では人工芝が密集して変な線になってしまいます。更に水たまりが出来るので、更なるトラブルの原因になります。

見た目に拘るタイプじゃない人の場合、何とか敷けたとしても、防草シートも上手に敷けないので直ぐに雑草だらけになったり、継ぎ目や隙間が目立ちまくりになってしまう可能性があります。隙間があると接着剤がはみ出てくるので、それが更に景観を悪くします。

ですので、整地は絶対にやらないといけません。DIYの場合、特殊な器具な無いと思うので、スコップや板などを使って出来る限り平らになる様にしましょう。

では、整地方法について解説していきます。

整地をしないで人工芝を施工するリスク

リスク

まずは、整地をしないリスクから見ていきましょう。

つまずいて転倒する恐れがある

整地をしないまま人工芝を施工すると、転倒する恐れがあります。

特に、小さなお子様がいる家庭では、子供は人工芝の上を走り回り、でこぼこになった人工芝の上を通った際に、足を取られ、転倒してしまうことがあります。人工芝はクッション性があり大きなケガにはつながらないかもしれませんが、人工芝の上に置いたテーブルやイスなどにぶつかり、ケガをしてしまう可能性もあるでしょう。

また、高齢者の方も、ちょっとした段差などでつまずいてしまうことがあるため、でこぼこな状態の人工芝の上では、歩くことも注意して歩かなければならなくなります。

雑草が生えてしまう可能性がある

整地をしないことで、人工芝と人工芝の間から雑草が生えてしまうこともあります。

整地をしないことでなぜ雑草が生えてくるのか、疑問に思う方もいるかもしれませんが、人工芝はでこぼこの状態の場合、しっかりと固定されずにズレてしまうことがあり、人工芝と人工芝の間に隙間ができてしまうことがあります。

その結果、その隙間から太陽の光が地面に入り、そこから雑草が生えてしまうことがあります。

人工芝同士のつなぎ目を意識して狭くしたとしても、人工芝の下の地面がでこぼこになっていることで、時間が経つにつれて人工芝がズレてしまうことがあり、隙間ができてしまいます。

虫の棲み処になる可能性がある

地面を整地せずにでこぼこな状態にしておくことで、人工芝と地面の間に隙間ができてしまい、虫の棲み処にしてしまう可能性があります。

人工芝は元々虫のエサになるようなもので作られていないため、虫を寄せ付けるようなものではないのですが、虫はジメジメした場所を好むため、人工芝と地面の間にできた空間が虫の棲み処として最適なものになり、虫を寄せ付けてしまう可能性があります。

人工芝と地面の間には、雨でたまった水などで湿気を多くし、虫が好む環境になってしまいます。地面を整地していれば、このような隙間はできませんので、虫が住みやすい環境を作ることは避けられるでしょう。

人工芝がたゆんではがれてしまう

地面がしっかり整地されていないと、人工芝がでこぼこになり、たゆんでしまいます。

人工芝がたゆんでしまうと、風や人工芝の上を歩くことで人工芝がめくれてしまったり、はがれてしまったりする原因になります。また、人工芝がたゆんでしまうことで、前述しましたが転倒する段差などを作ってしまうこともありますので、人工芝はたゆませないことが必要です。

景観が損なわれる

人工芝がでこぼこになったり、たゆんでしまったり、めくれたりしてしまうと、せっかくの人工芝の景観が損なわれます。人工芝を施工する目的の中には、「お庭をきれいに」という目的もあるでしょう。人工芝がでこぼこになることで、景観が損なわれてきれいな庭ではなく、手入れがされていない庭に見えてしまいます。

人工芝は平らな土地にキレイに施工されていることで、お庭の景観を良くしてくれるものです。そのため、施工時には地面をしっかり整地し、でこぼこになっていない状態を作るようにしましょう。

プロに依頼した場合の費用についてはこちらを参照ください。

人工芝の施工にかかる費用はいくら?価格が安い業者を紹介!

人工芝を敷く際の整地に必要な物

スコップ
山砂
トンボや木の板
転圧ローラー

転圧ローラーはあれば作業が楽になりますが、無い場合はスコップで構いません。転圧ローラーは1日数千円でレンタル可能なので、できれば転圧ローラーを使う事をお勧めします。

時間もかなり必要なので確保できる日にやりましょう。1人でDIYで整地をする場合、よくある戸建てサイズくらいのお庭でも丸1日は最低でも掛かるとみておいた方が良いかも知れません。

人工芝を敷く際の正しい整地方法

人工芝

余計な物を取り除く

人工芝を敷く場所の雑草、石や砂利など、邪魔になる物は徹底的に取り除きましょう。雑草は根が残っていると土を綺麗に固められなかったり、雑草が生えてくるので、掘り起こして完全に取り除きましょう。石や砂利などが残っていると凸凹の原因になるので、これも全て取り除いて下さい。

完璧にやったと思っても雑草の根は残っていて、数か月後に雑草だらけになったという人は多いので、これでもかと言うくらいにやって下さい。残念ながら、それでも素人の場合は出多少は出て来ると思います。

土を掘り叩く

完成した時の位置から5mmくらい下までスコップで掘り下げます。マンホールなどがある場合は、人工芝を敷いた時にそれと同じ高さになるくらいに掘り下げます。一通り掘ったら、土をスコップで叩き平らにしていきます。(転圧ローラーがある人は、それを利用して下さい)

とにかくシッカリ平らにする事と、固める事を意識しましょう。平にする事で凸凹にならないし、固める事で人工芝を敷いた後に地面が下がってしまう等のトラブルが無くなります。転圧ローラーが無いし、スコップでやるのが面倒だからと手を抜くと、後々地面が凸凹になったり、沈んだ部分に水が溜まったりするので、手抜きは厳禁です。

勾配があるのはOK

平らにしなければいけませんが、庭は雨水などが溜まらず流れやすい様に、どちらかにやや勾配があります。その勾配が無くなると水たまりが出来やすくなるので、勾配は保ったまま平らにしていきましょう。

勾配を無くしてしまうと水はけが悪くなり、虫がわいたり、カビが生えたりする可能性が出て来るので、作業前に勾配がどういう方向に、どの程度ついているというのを計測しておくと失敗しにくいので良いと思います。

お庭によっては水はけの良い場所と悪い場所がある家もあるので、そういう時はプロなら直ぐに対応できますが、素人なら雨天時の様子を見てから、どこにどの程度と言う感じで次の作業を進めるのも良いと思います。

土が粘土質で水はけが悪い場合

土を掘り叩く時に上から山砂をかけて一緒に叩き固める事で、地面が強く固まるのでお勧めです。これにより粘土質で水分量が多い土でも固める事が出来ます。

腐葉土や堆肥を混ぜると土壌改善し水はけが良くなると言われます。しかし、水はけそのものの改善は劇的には出来ないので、それでも問題がある様な場合は、土壌改良などの工事が必要なので、専門の業者に頼んだ方が良いと思います。このパターンだと土壌改善だけやって貰うくらいなら、人工芝施工業者に最初から頼んだ方が良いです。

土を固めたらトンボや木の板でならす

一通り土を平らに固めたら、トンボや木の板などを使って平らになっているか確認しつつ、ならしていきましょう。高い所があれば削り低い所へやってを繰り返しましょう。

その度に転圧もして再度固めて下さい。これを繰り返して問題なくなれば。これで人工芝を敷く為の整地は終了です。ここまで綺麗に出来たら次は防草シートを敷いていきます。

土が足りない場合

整地していくと下がった部分に土を足す事もあり、土が足りない場合も出てきます。その際は砂利では無く「砕石」を購入し使って下さい。「路盤材」と言う砕石がホームセンターなどで売られているので、その中の「0mm〜30mm」を使いましょう。「0mm〜30mm」がなければ「0mm〜40mm」でも構いません。必ずどちらかの大きさの物を使う様にして下さい。

下地がコンクリートの場合

コンクリートの場合は整地を行い、平らにする必要がありません。ただコンクリートにヒビ割れや破損がある場合は補修しておきましょう。その上で土と同様に余計な物は全て取り除いて下さい。

コンクリートでも隙間や脇などに雑草がある場合は綺麗に取り除いて下さい。難しい場合もありますが、雑草があると人工芝が雑草だらけになってしまう可能性があります。

珪砂は人工芝に直接敷きます

珪砂が必要だと言う事で人工芝DIYの為に購入した人の中には、整地に使うと思っている人がいますが、珪砂は人工芝を敷いた後に直接敷きます。これを敷く事でクッション性が高くなる事や、芝の起立性が良くなるメリットがあります。間違って整地の時に土に混ぜたりはしない様にしましょう。

凸凹になってしまった人工芝を直す方法は?

人工芝とゴム手袋

次に、でこぼこになってしまった人工芝を直す方法について見ていきましょう。

一部だけをカットして修正する

全体的にでこぼこになったわけではなく、一部だけを直したいという方には、一部だけカットして修正する方法がおすすめです。

手順1:一部分だけ人工芝をカットする

まずは、でこぼこになってしまっている人工芝の部分をめくれるようにカットします。

このとき、カットするのは人工芝をめくるためであって、人工芝を切り離すためにカットするわけではありません。そのため、一部分はつなげておくようにしましょう。

カットしたら、人工芝をめくって防草シートが見える状態にしておきましょう。

手順2:防草シートをはがす

次に、人工芝をカットした部分だけ、防草シートもはがします。防草シートをはがすときにも、人工芝をカットしたときと同じように、同じ場所をカットして防草シートをはがすようにしましょう。

このときも、人工芝と同様にめくるためにカットをするだけなので、全部かっとしないように注意しましょう。

手順3:凸凹を直す

防草シートや人工芝をめくると、地面が見えてくると思いますので、でこぼこになっている地面を埋めたり削ったりして整地しましょう。この時、かえってでこぼこにならないように盛り上がっている部分は少し削ってとんぼなどで整地するのがおすすめです。

へこんでしまっているところは、土だけではなく砂などを利用して埋めていくようにしましょう。

そして、ただでこぼこを直すだけではなく、できれば平らにした後に地盤を固めるように圧をかけていくことがおすすめです。業者に依頼する場合には、そのような対応をしてくれるでしょう。

手順4:人工芝をもとに戻す

最後に、人工芝をもとに戻していきます。

カットした部分をもとの位置に戻していきますが、この時にカットした部分の人工芝同士の境目をそのままにせずに、U字釘などを利用して剥がれないようにしておきましょう。

人工芝はこていしていないと風でめくれてしまうことがありますので、しっかりと固定するようにしましょう。

ここまでできたら、人工芝の一部分のでこぼこを解消することができるでしょう。

人工芝の継ぎ目の処理についてはこちらを参照ください。

【簡単】人工芝の継ぎ目を目立たせないように隠す簡単な方法とは?

人工芝全体を張り直す

次に、人工芝全体を張り直す方法も見ていきましょう。

手順1:人工芝を一度すべてはがす

一部分だけではなく全体的に人工芝のでこぼこを直す場合には、まずは人工芝全体を一度はがしてしまうことが必要です。

手順2:石やごみ、雑草を除去する

人工芝を施工するときと同じように、改めてはじめから設置するつもりで整地の前にまずはごみや石、雑草などを除去しましょう。この時の作業で手を抜かずにしっかり行うことが重要です。いくら整地しても雑草やごみ、石などがあるとでこぼこの原因になってしまうでしょう。

手順3:下地材をまき直す

次に、地面の整地をする前にできれば下地材をまくと良いでしょう。

下地材とは、人工芝の下に川砂やコンクリート材質のものをまいて、地面を平らにしていくものです。下地材をまくことで地面を平らに整地しやすくなるため、できれば人工芝用の下地材を用意してまくと良いでしょう。

人工芝の下地についてはこちらを参照ください。

人工芝は下地が重要!その理由と下地に最適な砂、施工方法などを解説

手順4:整地・転圧する

次に、地面を整地していきます。整地するときにはできればトンボがあると良いですが、一般家庭にトンボは置いていないと思いますので、できれば近くのホームセンターなどで購入しておくと良いでしょう。

人工芝をできるだけ長持ちさせたい場合には、この整地がとても重要なので、できればキレイに整地してでこぼこを無くした状態にしておきましょう。

また、そのあと、転圧をしていきます。

転圧をする機械も一般家庭にはおいていないと思いますので、転圧に関しては自分たちの足で踏みつけて固めていくことがおすすめです。整地と転圧はとても重要なポイントなので、しっかりと固められるように転圧していない場所がないようにしましょう。

手順5:人工芝を張り直す

最後に、人工芝を張り直していきます。

一度はがした人工芝をそのまま設置するだけなので、手順は簡単ですが、はじめて設置したときと同じようにキレイに設置することを心がけましょう。人工芝の芝目を合わせることや、人工芝同士の隙間をできるだけなくすことを心がけて下さい。

まとめ:人工芝の施工はプロに依頼しましょう

ここまで人工芝のでこぼこを直す方法をご紹介してきましたが、人工芝は自分でDIYするとプロのようにうまくいかないことが多いため、整地など中途半端にしてしまうことがあります。

今回ご紹介したでこぼこになる原因の多くは、地面を整地していなかったことや、整地が足りなかったことにありますので、キレイな人工芝を長期間にわたって保ちたい場合には、はじめからプロに依頼することがおすすめです。

この記事では、プロの施工業者もご紹介していますので、参考にしてください。

DIYするときのコツを解説した記事はこちら
・人工芝を庭にDIYで施工する方法と成功のための3つのポイント
・防草シートは人工芝を敷くのに必須!敷き方4つのプロセスを紹介
・【簡単】人工芝の継ぎ目を目立たせないように隠す簡単な方法とは?
・人工芝の種類と選び方「庭やエクステリア」に合う素材や色・特徴比較

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