マイホームの庭やベランダがコンクリートで施工されている場合、住んでいるうちに子供ができたり気分を変えたかったりして、人工芝の施工を検討される方もいるでしょう。しかし、コンクリートの上に人工芝を敷くことは可能なの?と疑問に思う方もいると思いますので、今回はコンクリートの上に人工芝を敷くことは可能か?についてご紹介していきます。
コンクリートの上に人工芝は可能なのか?

そもそも、コンクリートの上に人工芝を施工することは可能なのでしょうか?
答えは「可能」です。
ただし、土の上の施工とは異なり、コンクリートの上での人工芝の施工には注意点などもありますので、中天に気を付ければ、コンクリートの上でも人工芝の施工は可能です。
コンクリートの上に人工芝を敷くメリット・デメリットや注意点などをご紹介していますので、見ていきましょう!
コンクリートの上に人工芝を敷くメリット

まずは、コンクリートの上に人工芝を敷くメリットから見ていきましょう。
メリット1:子供やペットが安全に遊べる
まずは、子供たちやペットが安全に遊べるというメリットがあります。
子供がまだ小さいうちは、コンクリートの上で遊んでいると、転んでけがをしてしまったりすることもあり、なかなか目を離せないものですが、少し目を離したすきに転んでしまったりすると、コンクリートの場合、顔や頭を強打することもあるため、とても危険です。
また、雪が降る地域などでは、雪で滑り台を作ったりした際に、下がコンクリートであることで雪のクッションがあると思って手をついたところ、思ったほど雪が積もっておらず、腕を骨折してしまうといった事故もあります。
人工芝の施工をすることで、人工芝はクッション性があるため、コンクリートむき出しの状態よりも転んでも怪我はしにくいと言えるでしょう。
メリット2:裸足で歩けるベランダになる
コンクリートの上に人工芝を敷くメリットとして、裸足で歩けるようになるという点があります。
一戸建ての住宅ではなくても、マンションのベランダに人工芝を敷く方も多く、マンションのベランダがコンクリートでできている場合、サンダルなどでベランダに出る方も多いでしょう。
人工芝を敷くことで、裸足で外に出られるようになるため、ベランダに行く機会も多くなることでしょう。外の空気が吸いたいときなどお酒を片手にベランダで時間を過ごすというのも、人工芝を敷くことで一層出やすくなるでしょう。
メリット3:見栄えが良い
何といっても、人工芝の魅力、メリットの大きな部分と言えば、「見栄えが良い」です。
コンクリートの殺風景な見た目と異なり、人工芝を設置することでベランダも庭もとても見栄えが良くなり、天然のものではないため、一年中その景観を保つことができます。
また、人工芝は、見た目は高級感があるため、人を招いたりすることも前向きになれることでしょう。
見栄えが良い空間を作ることは、日常生活に張りを与えることにもつながるでしょう。
コンクリートの上に人工芝を敷くデメリット

次に、デメリットについても見ていきましょう。
デメリット1:DIYだと見栄えが悪くなることも
ひとつ目のデメリットとしては、見栄えが悪くなることもあり得るということです。
人工芝はコンクリートよりも見栄えが良く、高級感がある庭やベランダにできることが特徴ですが、DIYなどで、自分で施工した場合には、きちんと施工しないと人工芝のつなぎ目がおかしかったり、すぐにはがれてしまったりして見栄えが悪くなることがあります。
せっかくの人工芝を見栄えの良いものにするには、プロの施工業者に依頼することがおすすめです。
デメリット2:施工面積によっては施工費用が高額になることも
人工芝を設置する場所が広い場合、施工面積によって費用が変わるため、高額になることもあります。
もちろん、施工業者によっても金額は異なりますが、天然芝と比べて人工芝は安価なケースが多いですが、思ったよりも金額がかかるというケースもありますので、施工費用が掛かるということ自体は仕方がないですが、予想以上に高額の場合には、デメリットに感じる方もいるでしょう。
人工芝の施工業者や人工芝の種類によっても金額は前後しますので、事前に業者に相談することや、見積もりを取ることがおすすめです。
デメリット3:いつかは劣化する
最後のデメリットは、いつかは劣化するということです。
人工芝は長期的に年中鮮やかな緑色の庭やベランダを保つことはできますが、永久にというわけにはいきません。大体一般的なものでは10年ほどで経年劣化すると言われており、掃除などの定期的なメンテナンスをしなければもっと劣化は早いでしょう。
定期的に劣化するため新しい人工芝に張り替えることが必要という部分では、デメリットに感じる方がいるかもしれません。永久的に同じ人工芝を使えるわけではないということを覚えておきましょう。
人工芝をコンクリートへ敷く方法・流れ

次に、コンクリートの上に人工芝を敷く方法や流れについて見ていきましょう。
STEP1:清掃・乾かし
コンクリートの上に人工芝を敷く際には、必ず清掃を行います。
コンクリートの場合のみならず、人工芝を敷く際には、敷く場所を清掃しておかなければ、後々、人工芝の寿命を縮めてしまうことにつながりますので、必ず清掃しておきましょう。
また、コンクリートの上を水などで清掃した場合には、必ず乾かしておきましょう。人工芝をコンクリート上に敷く場合には接着剤などで固定するため、コンクリートの上を乾かしておくことは重要です。
また、雨の日の施工などは避けましょう。
STEP2:仮止め
次に、仮止めを行います。仮止めというのは、その名の通り人工芝をコンクリート上に仮に止めることですが、行う理由は人工芝の大きさを測ることと、芝がズレないように止めておくという理由があります。
仮止めをする際には、ブチルテープなどの強力な両面テープで止めることがおすすめです。また、仮止めをする際に、人工芝同士の隙間は統一した間隔にすることがおすすめです。
STEP3:人工芝のカット
次に人工芝をカットします。仮止めした後に、どれくらいの大きさにするべきか見えてくると思いますので、コンクリートの幅に合わせてカットします。
この時、人工芝同士が重なったり、隙間があきすぎたりしないように慎重にカットしましょう。
STEP4:ジョイント
次にジョイントを行います。ジョイントとは、接着をすることを指し、人工芝同士の接着を行うということです。
先ほど、人工芝を仮止め・カットした際に、人工芝同士の隙間を統一してあけておくことがおすすめとお伝えしましたが、このジョイントの部分でウレタンボンドなどを利用してその隙間を埋めていく形になります。
ただ、その際、コンクリートの部分にボンドがついてしまわないように、人工芝の下にシートなどを敷いておくことがおすすめです。
STEP5:接着・微調整
最後に、人工芝を接着していきます。
ウレタンボンドやセメダインなどを利用してコンクリートと接着させていき、固定します。固定する方法としては、接着剤やセメダインなどを利用せずに何かを上に乗せて固定するという方法をとる方もいらっしゃいますが、強風などであおられた場合、人工芝がめくれてしまったり飛んで行ってしまったりすることがあるため、おすすめできません。
しっかりと固定して少々の風では飛ばないようにしましょう。
人工芝業者の見積もりについてはこちらを参照ください。
コンクリートの上に人工芝を敷くときのポイント

次に、コンクリートの上に人工芝を敷くときに成功させるポイントをご紹介していきます。
ポイント1:人工芝をはがしやすくしておくこと
人工芝ははがれてしまうと、たゆんでしまったり、めくれてしまったりするため、基本的には剝がれないようにするものですが、プロの仕事としては、10年ほどに一度人工芝を再度張り替えたりすることが必要なため、あえて再度接着したり剝がしたりしやすいように加工することがあります。
これは、自分でそのような加工をDIYでやろうとしても中々難しいため、そのようなことは業者に依頼することがおすすめです。
ポイント2:しっかり固定する際の接着剤を選択すること
次に、固定する際の接着剤を選択することです。
コンクリートは通常の土の上の施工と比べて杭などを打ち込むことができないため、接着部分がとても重要になります。DIYなどの場合にはセメダインやブチルテープなどを利用するケースが多いと思いますが、人工芝の接着専用の接着剤などもあり、ウレタン系接着剤がおすすめです。
耐久性や耐熱性にも優れており、弾性があるため、人工芝の施工にはピッタリの接着剤と言えるでしょう。
ポイント3:人工芝選びをしっかり行う
コンクリート上の施工だけではなく、人工芝を敷く際にはどのような場合にも目的に合った人工芝を選定することがおすすめです。
人工芝の選び方のポイントについては後述いたしますが、耐久性や水はけ、抗菌仕様や重量感、芝の長さなどさまざまな種類がありますので、考えて選定しましょう。
業者かDIYか悩んだ方はこちらを参照ください。
コンクリートに施工する際の注意点

続いて、コンクリート上に人工芝を施工する際の注意点を見ていきましょう。
敷く場所の防水加工を邪魔しないか
人工芝を敷く際に注意しなければならない点として、コンクリートの部分の防水加工を邪魔していないかという点です。ベランダなどに人工芝を敷こうと思った場合には、ベランダのコンクリートには基本的には防水加工がされているため、その防水加工を邪魔してしまったり、防水加工の再施工をするタイミングを、人工芝を施工したことで逃してしまったりしないようにしましょう。(10年くらいで再加工が必要と言われています)
また、ベランダの排水の邪魔もしないようにしましょう。
高温になる可能性がある
人工芝は天然の芝とは異なり人工的な物質でできているため、高温に弱いという特性があります。
また、人工芝自体が高温になりがちで、真夏に直射日光などを浴びると人工芝自体が高温になり、何も考えずに足を踏み入れると熱くてびっくりすることがありますので注意しましょう。
人工芝の高温現象についてはこちらを参照ください。
コンクリート上の施工についての注意点はこちらも参照ください。
コンクリート向けの人工芝の選び方

最後に、コンクリートの上に人工芝を敷く際の人工芝の選び方についても見ていきましょう。
水はけを確認する
人工芝はもともと水はけの機能がありますが、透水穴と呼ばれる穴が開いているタイプのものを選ぶと良いでしょう。これは人工芝の上に水がたまるのを防ぐための穴です。また、ロールタイプとジョイントタイプがありますが、ジョイントタイプの方が、水はけが良いものが多いでしょう。
抗菌仕様があるか確認する
長年人工芝を利用するため、できる限り抗菌仕様があるものが良いでしょう。
特に子供を人工芝の上で遊ばせたりする際には、抗菌機能が気になると思いますので、抗菌機能がついているものを選ぶと良いでしょう。
耐用年数が長いものか確認する
人工芝の耐用年数は一般的には10年ほどですが、10年以下の耐用年数のものもあれば、それ以上の耐用年数を持つものもあります。
機能や耐用年数によっても金額は異なりますが、できる限り耐用年数が長いものの方が長持ちしますので、耐用年数も確認しておくと良いでしょう。
重いタイプや毛足の長いタイプがおすすめ
コンクリートの上に敷く人工芝なら、重いタイプの人工芝がおすすめです。
人工芝によって重さが違っており、重いタイプの方が風などで飛ばされる心配を少しでも減らすことができるため、接着剤などで固定することはもちろんですが、重たい人工芝を選択するというのもおすすめです。
また、人工芝をふかふかなものにしたい場合には、毛の長さが長めのタイプの人工芝がおすすめです。
目的に合わせた人工芝を選択する
最終的には、用途・目的に合わせた人工芝を選択することが必要です。
耐用年数なのか熱に強いタイプなのか、人工芝を利用する目的と、生活スタイルに合わせて、最適な人工芝を選択するようにしましょう。
コンクリート上の人工芝のFAQについてはこちらを参照ください。
まとめ
ここまで、コンクリートの上に人工芝を敷くことはOKなのか?についてご紹介してきましたが、コンクリートの上に人工芝を敷くこと自体は問題ありません。
ただし、メリットばかりではなくデメリットもありますので、その部分をよく理解したうえで人工芝の選択をすると良いでしょう。
また、人工芝を施工する際にはプロの業者に依頼することがおすすめです。