自宅の庭に人工芝を設置したいと思っている方や、実際に設置している方の中には、人工芝の掃除はどうしたら良いのか?という疑問を持っている方もいるでしょう。人工芝は天然芝と比べてメンテナンスが楽ということは聞いたことがあると思いますが、全く掃除をしなくて良いということではありません。
人工芝の掃除やメンテナンスを怠ると、人工芝にカビを生えさせてしまったり、虫を湧かせてしまったりするリスクがあります。
ここでは、人工芝の掃除方法や、注意点についてご紹介していきます。
基本的な掃除方法
まずは、基本的な掃除の方法について見ていきましょう。
掃除機を使ってゴミを吸う
人工芝の基本的な掃除は、掃除機でゴミを吸う程度で問題ありません。雨の日や雪が積もったあとなど、水や水滴がついている状況の時は、もちろん掃除機の利用はNGです。日ごろ、人工芝のゴミを掃除したいと思っているときには、掃除機でゴミを吸う程度で問題ないでしょう。
ただ、普段家の中を掃除している掃除機を利用すると、砂ぼこりなどで人工芝が汚れていることもあり、掃除機自体が汚れてしまったり、掃除機が故障してしまったりする原因にもなりますので、できれば外用の掃除機を用意することが望ましいです。
大きめのゴミはほうきで
人工芝の上にある大きめのゴミは、ほうきなどを利用して掃除すると良いでしょう。細かな掃除までは面倒という場合にも、掃除機を利用せずにほうきでささっと掃くだけでも、人工芝をキレイに保つことができます。
日ごろのメンテナンスという意味では、ほうきでの清掃だけでも十分と言えるでしょう。
人工芝の掃除に必要な道具は?
人工芝を掃除するためには特別な道具は必要ありません。掃除機やほうきなどで十分ですが、人工芝に油汚れなど食べ物や飲み物による汚れがついてしまったり、ペットがフンをしてしまったりした場合など、拭き掃除も必要になるため、雑巾や中和洗剤、防臭スプレーなども必要になるケースがあります。
ただ、高圧洗浄機などの特別な機械がなくても、人工芝の汚れは掃除できるため、大掛かりな掃除道具は必要ないでしょう。
人工芝のメンテナンスに関することは下記記事にて詳しく解説しております。
イレギュラーな掃除
次に、基本的な汚れではなく、イレギュラーな場合の掃除方法についてご紹介していきます。
ジュースをこぼしてしまった
人工芝の上で子供が遊んでいるときに、ジュースをこぼしてしまった場合には、放置せずに掃除するようにしましょう。この時の掃除方法としては、濡れたモップや雑巾などを利用して拭き掃除をすることが必要です。中和洗剤などの洗剤などを利用しなくても、拭き掃除さえすればキレイに掃除できるでしょう。
大量にジュースをこぼしてしまった場合や、キレイに拭き取れたか心配な時は、水で流しておくことも必要です。虫が寄ってくる原因にもなりますので、注意しましょう。
食べ物をこぼしてしまった
人工芝の上でバーベキューなどを行い、食べ物などをこぼしてしまった場合、油汚れが人工芝についてしまっているケースがあるため、この場合には油汚れ用の洗剤を利用して、雑巾やモップで拭き掃除をすると良いでしょう。油汚れだからと言って、熱湯を利用することはNGです。人工芝は熱に弱い素材でできているため、熱湯をかけることで芝が変形してしまったり、傷んでしまったりするため、熱湯で掃除することは避けましょう。
また、人工芝の上にこぼしてしまった食べ物はそのまま放置せずに、しっかりと拾って捨てるようにしましょう。細かな食べかすをこぼしてしまった場合には、できる限り水で流して、人工芝の中や下に食べかすなどが残らないようにすると良いでしょう。理由としては、その食べかすに虫などが寄ってくる可能性があるからです。
ペットがフン・おしっこをしてしまった
万が一、ペットがフンをしてしまったり、おしっこをしてしまったりした場合には、フンの場合にはフンを取ってから濡れたモップや雑巾などで拭き掃除をすることが望ましいです。まずはフンを取り除いて水で流してから、雑巾などで良く拭くと良いでしょう。
人工芝の上で寝転んだり、子供がハイハイしたり、顔をつけてしまったりすることを考えて、見えている汚れだけを拭き取るのではなく、徹底的に汚れやばい菌を取り除くように掃除することがおすすめです。
人工芝の種類によっては、ペット向けの人工芝として、抗菌作用や防臭作用がついている人工芝もありますので、このような人工芝の利用も検討されると良いでしょう。
人工芝の掃除を怠るとどうなる?
人工芝の掃除を怠たることで、以下のようなリスクがあります。
- 見栄えが悪くなる
- 耐久性が悪くなり芝が寝てしまう
- カビが生えてしまう
- 虫が湧いてしまう
- 触り心地が悪くなる
- 臭いがする
掃除を怠ると人工芝だけに言えることではないですが、臭いやカビ、虫を発生させてしまう要因になります。特に、ジュースや食べ物などをこぼしてしまった場合などは、カビの原因になったり虫を発生させてしまったりすることにつながり、せっかくの人工芝が台無しになります。
人工芝は10年くらいが耐久年数と言われており、張り替えのタイミングと言われていますが、人工芝の掃除やメンテナンスを怠ることで、人工芝の耐久年数が縮まり、人工芝を長持ちさせることが出来なくなってしまいます。
このようなことにならないよう、人工芝の掃除やメンテナンスを怠らないようにしましょう。
人工芝の虫についてはこちらを参照ください。
こんな悩みはどうしたら良い?
ここからは、部分的な人工芝の悩みについて、どのように解決するべきか確認していきましょう。
落ち葉の清掃
人工芝の上に落ちてくる落ち葉はどのように掃除をしたら良いのでしょうか?時期的に落ち葉が気になる秋などでは、環境によっては毎日のように落ち葉が落ちて、拾い集めるのに苦労したり、放置してしまったりするでしょう。
そのような落ち葉の掃除は、「竹ぼうき」がおすすめです。
竹ぼうきはホームセンターなどでも販売されており、落ち葉の掃除をするにはうってつけです。
人工芝を痛める心配も少ないため、落ち葉の掃除をしたい場合には、ホームセンターなどで竹ぼうきを購入して対処すると良いでしょう。
竹ぼうき以外にも、ナイロン製のほうきや「ブロア」と呼ばれる公園などの掃除でよく見る空気を使って落ち葉を集める機械です。大きな庭の場合には、このようなブロアを使って落ち葉を集めて掃除をするということもおすすめです。
拾い集めた落ち葉は燃えるごみとして捨てる以外にも、燃やすという方法がありますが、火事の原因にもつながりますので、おすすめできません。
髪の毛の清掃
人工芝の中に、毛が入ってしまっている場合は、掃除機によって掃除することがおすすめです。
室内に人工芝を設置している場合には、特に人工芝の中に入ってしまっている毛が気になってしまう方もいるでしょう。その場合は、掃除機で吸うだけではなく、自分の手で毛を取ることが必要かもしれません。ダイソンなど吸引力が強い掃除機であれば人工芝の中の毛も掃除できるかもしれませんが、限界がありますので、気になる方は手で取るという手段も必要かもしれません。
砂や土が入り込んでしまった
人工芝の中に土や砂が入り込んでしまった場合は、できれば外用の掃除機を利用して吸い込むようにすると良いでしょう。自宅の中で利用している掃除機を使うと、土などの汚れがついて家の中で掃除するのに抵抗を感じてしまうようになる可能性があるため、できれば外用の掃除機を用意すると良いでしょう。
砂などの掃除をする際には、できれば丈夫な掃除機を利用するのが良いです。
ベランダの人工芝の掃除は?
ベランダに設置した人工芝の掃除は、軽く掃除機をかけたり放棄ではいたりする程度で良いでしょう。
マンションのベランダに設置している場合、人工芝の上に砂ぼこりがたまったり、髪の毛が落ちたりしている程度だと思いますので、軽い掃除だけで問題ないでしょう。
ただ、ベランダの場合には、人工芝の上だけではなく、ベランダの端の方にほこりがたまっていることがあるため、人工芝の上だけではなく、ベランダ全体を掃除すると良いでしょう。
ベランダへの人工芝設置についてはこちらを参照ください。
人工芝の掃除の際の注意点は?
次に、人工芝を掃除する際に注意した方が良い点について確認していきましょう。
熱に弱いので熱湯などはNG
人工芝を掃除する場合には、熱湯などで掃除するのはやめましょう。人工芝は人工的な素材で作られており、熱に弱いのが特徴的です。そのため、掃除をする際に頑固な汚れを取ろうとして熱湯をかけて掃除したり、ドライヤーなどで乾かしたりするのは避けるべきです。
熱湯をかけてしまった場合、人工芝の形が変形してしまい、景観が損なわれてしまいますので、キレイに掃除したくても水で流すようにしましょう。
掃除機が壊れる可能性も
外に設置している人工芝を掃除する際に、掃除機を利用すると土や砂利などによって掃除機を壊してしまう可能性があります。普段外で使っているような掃除機であればほこりや砂などを吸っても問題ないと思いますが、家の中で使っているような掃除機を利用すると、場合によっては掃除機を壊してしまうことになりかねませんので、丈夫な掃除機を利用することがおすすめです。
目で見てわかる大きな石や土などは、あらかじめ自分の手で拾った方が良いでしょう。
人工芝の芝が寝てしまったときは?
人工芝の景観が悪くなってしまうのは、決して掃除を怠ったからだけではありません。人工芝の上に重たい荷物を置きっぱなしにしたり、テーブルやイスを置いたりしておくと、その部分だけ人工芝が寝てしまい、景観が悪くなります。
このような人工芝の芝が寝てしまった場合、どのような対処をしたらよいのでしょうか?
おすすめは、人工芝の芝を立たせるために、デッキブラシなどを利用してブラッシングするように芝を立てると良いでしょう。デッキブラシで人工芝を軽く撫でるようにしてブラッシングすると、人工芝の芝が立ち、見栄えが良くなります。
もし、デッキブラシがない場合には、ほうきなどでも代用して芝を立たせることがおすすめです。
人工芝を長持ちさせるポイントは?
最後に、人工芝を長期的に利用するため、長持ちさせるポイントをご紹介していきます。
重たいものをずっと置いておかない
人工芝の上に重たいものを置きっぱなしにしておくと、人工芝の芝が寝てしまい、景観を悪くするだけではなく、人工芝を痛めてしまいます。デッキブラシなどで芝を立たせることはできますが、長期間にわたって重たいものを置きっぱなしにすると、デッキブラシで芝を起こしても、すぐに寝てしまうようになり、景観が悪くなることで人工芝を取り換える必要が出てきます。
人工芝の上にはできるかぎりモノは置かないようにすると良いでしょう。
勢いよく排水しない
人工芝を掃除する際には、高圧洗浄機のような勢いよく水が出るものを利用して掃除をするのは避けた方が良いでしょう。人工芝自体は水の勢いで壊れてしまうといったことは少ないですが、人工芝の下地に水が勢いよくぶつかることで、下地を痛めてしまったり、人工芝自体を痛めてしまったりする可能性があります。
高圧洗浄機やプールの水などを一気に人工芝に排水する行為は、人工芝を長持ちさせるという観点では、避けた方が良いでしょう。
火気は厳禁
人工芝は、先述したように熱に弱いため、火気は厳禁です。
特に、バーベキューを人工芝の上で行う場合には、炭などが人工芝の近くにならないように注意することが必要です。人工芝の近くで炭をたいてしまうと、熱によって変形する可能性があります。また、掃除の際に熱湯をかけるのも避ける方が良いでしょう。
人工芝でバーベキューについてはこちらを参照ください。
日ごろから掃除する
人工芝を長持ちさせるコツは、日ごろから掃除をすることです。人工芝は、見た目はキレイですが、長時間外に置きっぱなしの状態なため、ほこりや砂などさまざまなゴミが溜まっています。このようなほこりやごみ、汚れを放置しておくと、人工芝がだんだん傷んでいきます。このようなことにならないよう、日ごろからしっかり掃除をするようにしましょう。
まとめ
ここまで、人工芝の掃除についてご紹介していきました。
人工芝を掃除する方法はさまざまですが、ジュースや食べ物をこぼしてしまった場合など、イレギュラーな掃除こそ、しっかり行うようにしましょう。
掃除を怠ると人工芝にカビを生えさせてしまったり、痛めてしまったりする原因になりますので、掃除はしっかりするようにしましょう。