人工芝は水はけが悪くなる?DIYでも水はけを良くする施工方法とは

「人工芝って魅力的だけど、水はけが悪くなるのでは?」
「水はけが悪いと良くないらしいけど、どうすれば良いの?」

これから人工芝を施工しようか迷っている人や、既に施工した人にも関係してくる大きな問題が、”水はけ”です。水はけが悪いと、カビや虫が発生したり、悪臭の原因となってしまいます。

確かに天然芝と違い、人工芝は水を吸収できないので水はけが悪くなってしまいます。しかし、対策がないわけではありませんし、DIYでも十分施工は可能なのです。

そこで今回は、人工芝の水はけを良くするための対策方法をDIYでも行えるように解説していきます。

人工芝は水はけが悪くなる印象がある?

水たまり

「人工芝を設置すると水はけが悪くなるって聞いた…」そんな風に思っていませんか?水はけが悪くなったりカビが生えたりするのが心配だから人工芝設置をあきらめている方は、もったいないかもしれません。

人工芝を設置することで、もちろん水はけが悪くなったりカビが生えたりすることはあります。しかし、それは、日々のメンテナンスや施工時の失敗によって水はけが悪くなり、カビが生える原因を作っているのです。

もちろん、人工芝の素材によっては、カビを生えさせてしまう原因になるものもありますが、正しい人工芝を選択することで、素材そのものからカビを発生させることは防げるでしょう。

人工芝を設置しても水はけを悪くさせないようにもできますので、そのあたりをご紹介していきます。

人工芝の水はけが悪いとどうなる?

人工芝の課題は水はけを良くすることです。なぜなら、水はけが悪いと多くの問題が発生し、快適な庭を維持することが難しくなるからなんです。

水はけが悪いことで起こる主な弊害は下記の通りです。

  • カビが生えて芝生の状態が悪化する
  • 芝生の雑菌が繁殖する
  • 濡れた状態が続いて芝生が劣化する
  • 害虫が発生する

水はけが悪いと湿気が高くなるので、細菌が繁殖してカビや虫の発生原因になります。異臭が発生することもありますし、ご近所さんの迷惑になってしまうことも。人工芝自体の状態も悪くなるので耐久性も下がり、寿命も短くなってしまうのです。

景観を損ねるだけでなく、芝生の雑菌でお子さんやペットにまで被害が及ぶリスクもあるので、水はけ対策は絶対に欠かせない工程なのです。

人工芝の水はけが悪くなる原因

注意

人工芝の水はけが悪くなってしまう原因について確認していきましょう。

下地材の種類に問題がある可能性

人工芝を設置する際には、下地材が必要です。この下地材選びを間違えると、人工芝の下に水がたまってしまう原因になります。例えば山砂などの下地材は水はけが良くないため、人工芝の下に水が溜まってしまう原因になる可能性があるため、このような下地材は避ける方が良いでしょう。

人工芝の下地についてはこちらを参照ください。

土台となる土が原因の可能性

人工芝を設置する際に、元々ある土が原因で水はけが悪くなることがあります。元々の土が例えば粘土質の場合だったり、保湿性が高かったりする場合には、人工芝が原因ではなく土が原因で水はけが悪くなることがあります。

粘土質の土は、水が乾きにくいため、でこぼこした状態の場合、そこに水が溜まってしまい、水はけが悪くなる原因となります。

保湿性が高い園芸用の土や田んぼで使われるような土の場合にも水はけが悪くなる原因になりますので、土が原因の場合などはプロに依頼して下地作りからやり直してもらった方が良いでしょう。

地面の勾配に原因がある可能性

地面の購買に原因がある可能性もあります。

庭を業者に施工してもらった際には、普通は水たまりができないように地面に勾配を作り、自然と庭にある水が排水口の方向に流れていくように傾斜になっています。しかし、この勾配が緩やかになっていることや、何かが原因で排水部分に水が流れなくなっている状況の時は、水はけが悪くなってしまう原因につながるでしょう。

人工芝の水はけを良くする方法

砂利

水はけが悪い原因は2つ考えられます。1つ目は下地がきちんと整地されていない点。2つ目は人工芝自体の水はけが悪い点です。特に1つ目は素人がDIYで施工した場合に多く、専門の業者でないと適切な下地処理をするのは困難でしょう。この2つを防ぐ方法をご紹介します。

人工芝を敷く時の下地処理のコツ

下地作りは人工芝施工の基本中の基本なので、DIYで行う場合は一から水はけ対策をしましょう。

まずは下地を転圧し、地面を固めて平らにならします。この時、ぬかるんだ土がある場合は全て取り除いてください。さらに、傾斜を作るために少しだけ角度をつけて下地材を入れていきます。山砂などの下地材を3センチ程度の厚さになるように撒いていきます。

角度をつけると雨水を排水するための経路を作ることができ、水はけ対策として有効なのです。ただ、本来は業者に依頼するような高度な施工なので、無理のない範囲で行いましょう。

また、下地材には本来はコンクリート材質の砂を使うのですが、ホームセンターで買うのであれば山砂で代用が可能です。雨で湿っても形が崩れないので、施工箇所の水はけが良くなります。

水はけの良い人工芝を選ぶ

下地だけでなく、人工芝そのものも水はけが良いタイプを選びましょう。人工芝は天然芝とは違い、芝葉が水を吸収してくれないので、雨水は付着したまま残ってしまいます。

水はけの良い人工芝は、排水機能がきちんとしています。透水タイプであれば裏面に水抜き用の穴が空いているので、そこから地面に水が流れる仕組みになっているのです。ホームセンターなどに行けば、詳しく書いてあるので、参考にしましょう。

また、ジョイント式の水はけマットを買うのも非常に有効です。ベランダなどのコンクリートでは水はけ対策ができないので、床とのスペースを空けて通気性を保つマットを敷いておきましょう。ジョイント式なので人工芝の大きさに応じて柔軟に面積を調整できるので使いやすいくおすすめです。

ベランダへの人工芝設置についてはこちらを参照ください。

接着剤や両面テープで水の流れを止めていないかチェック

水はけを悪くしている原因は人工芝ではないかもしれません。

人工芝を施工する際に接着剤や両面テープなどで固定している場合、排水の流れを止めてしまっている可能性があります。特に、ベランダなどのコンクリートの上に人工芝を設置する場合、両面テープなどで固定した際に、ベランダの排水口までの水の流れを両面テープが妨げている可能性があります。

水の流れが悪いと感じたときには一度チェックしてみると良いでしょう。水の流れを良くするには排水の流れを止めないように両面テープなどで固定することが必要です。

水はけマットを使うという選択も

人工芝の水はけを良くしたい場合、人工芝用の水はけマットを利用するという選択肢があります。水はけマットとは、その名の通り水はけを良くするマットで、水の流れがスムーズに排水口まで流れるように、水が流れやすくなる穴が開いているマットです。人工芝の水はけを良くしたいと思った方は、このようなマットを使うという選択肢もあります。

プロ並みの技「砂利や砂で排水層を作る」

少し高度な方法ですが、人工芝の水はけを良くする場合には、砂利や砂を利用して水が通る「排水層」を作るという方法もあります。

既に庭にある土だけで人工芝の下地を作るのではなく、砂利や砂を利用して人工芝と土の間に排水層を設けることで、人工芝の下に水がたまるのを防ぐことができます。

ただし、この作業は素人がDIYでやろうとするには、なかなか難しい作業となりますので、できれば業者に依頼した方が良いでしょう。

特に、排水口の高さを意識しながら施工しなければ失敗してしまいますので注意してください。

水はけが悪い庭に人工芝を施工する場合のポイント

ポイント

ここからは、水はけが悪い際にどのような対策をして人工芝を施工するべきか、ポイントをご紹介していきます。

下地の土砂を改善する

水はけがすでに悪い地面では、人工芝が原因ではなくとも水はけが悪い状態になりカビが生える原因にもつながります。そのような地盤の場合には、下地の土砂を改善するという方法があります。

水はけの土砂を利用することで、下地の水はけが良くなり、人工芝の水はけを改善できるかもしれません。下地作りもDIYはできますが、できればプロの業者に依頼する方が得策でしょう。

透水性の高い防草シートを選択する

人工芝の水はけが悪い場合、防草シートを利用して水はけを良くするという方法もあります。防草シートの中でも透水性の高いものを選ぶことで、人工芝と地面の間に水がたまりにくくなり、水はけが良くなる可能性があります。

防草シートの役割としては、その名の通り草が生えるのを防ぐ役割があり、人工芝施工には欠かせないものですが、透水性が高いものを選ぶことで、雑草を生えさせづらくするだけではなく、水はけ対策にもなるでしょう。

人工芝の防草シートについてはこちらを参照ください。

人工芝が「カビ」るのは雨や水が原因?

疑問

人工芝を設置すると「カビ」が生えてしまうのではないか?と心配される方も少なくないでしょうか。しかし、人工芝を設置しただけでカビが生えるということはありません。カビが生えてしまう原因と対策を見ていきましょう。

メンテナンスや下地材の工夫でカビは防げる

人工芝が原因でカビが生えてしまう場合、メンテナンスを怠ったり下地材を選び間違えたりしてカビを発生させてしまっているのかもしれません。

人工芝は天然芝と比べてメンテナンスが面倒ではないという売り文句がありますが、メンテナンスを全くしなくても良いということではありません。

定期的に清掃をしたり、バーベキューなどをした場合に掃除したりすることは必要です。このようなメンテンナンスを怠ると、汚れがつき、そこからカビを発生させてしまう原因になったりします。

また、下地材の中でも水はけが悪いものを選んで施工してしまう場合にも、水はけが悪くなり水が人工芝の下に溜まり、そこからカビを発生させてしまったり、下地材そのものが乾きにくい素材の場合には、カビが生えてしまうこともあるでしょう。

このようなことに注意をすることで、人工芝が原因となるカビの発生は比較的防げるはずです。

ナイロン製の人工芝を避けるのも一つの方法

ナイロン製の人工芝を避けることも、カビの発生の防止策になります。

人工芝の製品にはさまざまな素材があり、それぞれ特徴があります。ホームセンターで販売されている人工芝の中でも、「ナイロン製」の素材を使っている場合、吸水性が高いため比較的カビが生えやすいと言われています。

プロが使用するポリエチレンやポリプロピレンなどの素材による人工芝を利用する場合、そもそもカビが発生するような素材ではないため、人工芝が原因となってカビが生えることは防げるでしょう。

このように素材選びもカビを生えさせない防止策の一つとなります。


万全な水はけ対策は施工業者に依頼しよう

以上が人工芝の施工における水はけ対策についてでした。水はけは長期的に人工芝を利用する上で欠かせない問題ですので、なるべく施工前の段階で入念な対策をしておきたいですね。

ただし、下地処理の工程は専門業者に依頼した方が確実に対策できるので、施工業者に見積もりを出してみてはいかがでしょうか。下地材や転圧機といった個人では用意しにくい道具もありますし、庭の状況次第で施工も色々なパターンがあります。庭の状態によっては、思ったより安く出来るケースもあるようですよ。

人工芝の業者見極めについてはこちらを参照ください。

プロに依頼する場合は、おすすめの施工業者ランキングを参考にしてみてください。

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