「ベランダに人工芝を敷いてみたいけど、施工やメンテナンスが面倒そう…」
「狭いベランダだから、満足のいく出来にならないんじゃないか?」
このように思う人は少なくありません。殺風景なベランダの印象を緑あふれる空間に変えるには、人工芝が最適なのですが、費用や手間も考慮しなければなりませんよね。
そこで今回は、ベランダに人工芝を敷くことのメリット・デメリットを踏まえつつ、おすすめの人工芝を紹介します。導入前に知っておきたい情報を網羅しているので参考にしてみてください。
ベランダにはジョイントタイプの人工芝を使う
ベランダに人工芝を敷く場合、最も一般的な方法がジョイントタイプの人工芝で施工する方法です。なぜかというと、ベランダのように狭いスペースなら設置が簡単なジョイントタイプの方が手間をかけずに綺麗に仕上がるからです。
もちろん、ロールタイプを選んでも構いませんが、ピンでしっかりと固定しておかないと浮き上がってしまったり、水はけが悪くて敷き直す必要が出てきたりします。
その点、ジョイントタイプは水はけがいい商品が多く、水が溜まりにくいのでカビや虫の発生を抑止できます。ベランダの形に合わせて細かく切って調整もできるので、狭いスペースに設置するには最適なのです。
ベランダに人工芝を敷くメリット
ベランダに人工芝を敷くと、下記のようにさまざまなメリットがあります。
- 緑溢れる景観を楽しめる
- 子どもやペットが遊べるスペースが作れる
- メンテナンスなしでも綺麗に保てる
以下、それぞれ詳しく解説していきます。
景観を楽しめる
人工芝は自然の緑をベランダ中に広げてくれるので、心から安らぐ景観を楽しむことができます。無機質なコンクリートのベランダに芝生があるだけでも雰囲気がガラリと変わるので、お手軽に開放感のあふれる気持ちの良い空間が作れるのです。
子どもやペットが遊ぶスペースに最適
フカフカした肌触りの人工芝なら裸足でも気持ちよくリラックスできるでしょう。また、人工芝によってはクッション性の高いものもあり、子どもが転んでも怪我をしにくいように衝撃を和らげてくれます。その場合、パイルが長い人工芝だと、よりクッション性が高いのでおすすめです。
メンテナンスが楽
人工芝は一度敷いてしまえばメンテナンスの手間がほとんどかかりません。天然芝の場合は芝刈りや肥料、雑草処理などのこまめなメンテナンスが欠かせませんが、ベランダに人工芝を敷く場合は全て不要です。人によってはこれが一番のメリットかもしれません。
ただし人工芝は一般的に10年程度で寿命が来るので、一定期間使用したら取り替えなければなりません。
ベランダに人工芝を敷くデメリット
次に人工芝を敷くことによるデメリットを解説します。
人工芝の購入費や施工費がかかる
人工芝を敷く場合は初期費用の出費がかさむので、ある程度の予算を準備する必要があります。人工芝自体は商品もよりますが、1㎡あたり5000〜8000円程度が目安となります。
この他にも、施工業者に依頼する場合は施工費が発生します。施工費も業者によりますが、1㎡あたり5000円近くかかるので、人工芝の価格と合わせると大きな出費になります。
ただし自分で敷く場合は施工費はかかりませんし、ジョイントタイプならそこまで難しい工程もないので、業者に依頼しなくても十分綺麗に仕上げることができます。今ではDIYとしてプロでなくても人工芝の施工に挑戦する人が多いのです。
水はけが悪いとカビが生えてしまう
人工芝の水はけが悪いと、雨などの水分でカビが生えてしまいます。これを防ぐために、透水タイプの水抜き穴が空いている人工芝もあり、ベランダの施工に適しています。
ただ、いくら水はけがいい人工芝でも、芝生の表面についた水滴は排水できないので、ベランダと人工芝の隙間が湿気ってしまいます。これも当然カビの原因になり、異臭や汚れにも発展します。梅雨時期や雨天時のメンテナンスはこまめに行いましょう。
人工芝の水はけについてはこちらを参照ください。
風で飛ばされる等のリスク
ジョイントタイプの人工芝は、つなぎ目が浮かんで固定しにくいため、ロールタイプよりも風で飛んでしまうリスクが高いです。
専用のピンでしっかり固定するか、接着剤を使用して固定する方法もあります。ただし賃貸物件の場合は、接着剤の利用が禁止されているかもしれません。最悪の場合、修繕費や清掃費用を請求される可能性があるので、しっかり確認しておきましょう。
ベランダに人工芝を敷くべきおすすめの人
ここからは、ベランダに人工芝を敷くのにおすすめの人をご紹介していきます。
ベランダでパターの練習がしたい人
まずは、ゴルフをされる方にはパターの練習に人工芝がおすすめです。
ゴルフをされる方は、日ごろから傘をドライバーに見立てて振ってみたり、イメージトレーニングをしてみたり、ゴルフ場や練習場に行けない日でもゴルフのことを考えている方は多いでしょう。
そんな方には、自宅のベランダでパターの練習ができるように人工芝の施工がおすすめです。
人工芝には種類があり、芝の長さも異なるため、パターの練習をするのに最適な芝の長さを選定することは必要ですが、自宅のベランダがグリーンのようになるため、自宅で思う存分ゴルフの練習ができます。
子どもとの遊び場空間が欲しい人
次に、お子様がいる家庭にもおすすめです。
小さなお子様とマンションに住んでいる方は、家の中で子供が遊んでいると、「下に足音が響くのではないか?」と心配される方もいるでしょう。
しかし、マンションのベランダに人工芝を敷いて子供たちを遊ばせると、人工芝がクッションとなって足音が響くのを軽減してくれます。また、そもそもベランダは部屋の外になるため、部屋やリビングとは異なり、足音を気にしなくても良いでしょう。
また、子供たちにとっては、遊び場ができるためうれしいと思いますし、公園で遊んでいるような感覚で人工芝の上で寝転んだり遊んだりできるため、コロナ禍においても外で気持ちよく遊ぶことができます。
癒やしが欲しい人
日ごろ仕事などでストレスを感じている方など、癒しを求めている方にも人工芝を施工することはおすすめです。
人工芝は人工物ではありますが、鮮やかなグリーンとふわふわした感触で見ているだけでも癒しの空間になるでしょう。まるで外にいるような感覚で自然を感じることができるのと、寝そべってみると絨毯やフローリングとは異なるふわふわとした感触で、まるで本物の芝の上にいるような感覚になります。
外の空気を吸いながら寝そべって、日ごろのストレスを忘れることができるため、癒しを求めている方にとっても人工芝はおすすめです。
アウトドアが好きな人
アウトドア好きの方にとっても、ベランダに人工芝を施工することはおすすめです。
コロナ禍において、「おうちキャンプ」が流行っており、自宅の庭でキャンプをする方も多くなっているようです。
その前から、「一人キャンプ(ソロキャンプ)」や「キャンプ女子」などが流行っていたため、キャンパーと呼ばれるキャンプをする人は多くなっていると思います。
そんな中、自宅のベランダでキャンプをしたいという方も、自宅のベランダに人工芝を施工することで自宅キャンプも可能になります。
なかなか遠出ができない方や、アウトドアが好きな方、キャンプ用品を買うのが好きで色々試しに使ってみたい方など、自宅のベランダでアウトドア気分を味わう際に、人工芝を敷いておくことで、雰囲気が出てアウトドア気分を満喫できることでしょう。
DIYが好きな人
自宅のDIYが好きな方にとっても、人工芝の施工はおすすめです。
棚を作ったり壁紙を変えたり、自宅を自分で色々アレンジしたい方にとっては、ベランダもその対象になるでしょう。
ベランダは一般的にはコンクリートむき出しのものが多いため、自宅をDIYする際にはコンクリートむき出しの部分を何とかしたいと考える方も少なくないはずです。
自宅のベランダをDIYするのにおすすめなのは、人工芝を敷くことです。
ベランダに鮮やかなグリーンがあるだけで、家の雰囲気はガラッと変わりますし、お客さんがきたときにもキレイなお家の印象を与えることができるでしょう。
自分で何か作業をしたいという方にとって、人工芝の施工は一人でもできるものがあるため、DIY好きの方にもおすすめです。
ベランダに人工芝を施工するときの注意点
次に、ベランダに人工芝を施工する際の注意点についても見ていきましょう。
排水性のある人工芝を選択すること
ベランダに人工芝を施工する際には、排水性のある人工芝を選択することがおすすめです。
人工芝には様々な種類がありますが、その中でも「排水性」は重要度の高い機能です。
人工芝に虫が湧いてしまったり、カビが生えてしまう原因として大きいのが、排水性の問題です。排水性が悪いと人工芝の下に水が溜まってしまい、そこがカビの原因になったり虫を湧かせてしまう原因になったりします。
そのため、排水性が高い人工芝を選択することがおすすめです。
ベランダでは人工芝の下から雑草が生えてくる心配などもないため、人工芝に排水穴が開いているようなタイプのものを選択すると良いでしょう。
排水の流れを止めないようにしよう!
また、ベランダはそもそも排水ができる仕組みになっており、ベランダの中には水が下に落ちる排水溝があるはずです。そして、そこに水が行くように勾配ができており、水が流れる道があるはずですが、人工芝を施工する際に、この排水の道を遮断しないようにすることが必要です。
人工芝を設置する際に、この排水の水をせき止めたり遮断したりしないように、接着部分の向きや場所については意識すると良いでしょう。
ベランダに人工芝を施工する方法
次に、ベランダに人工芝を施工する方法について確認していきましょう。
人工芝を設置する場所をキレイに清掃する
まずは、人工芝を設置する場所を清掃するところから始まります。
人工芝を設置する場所にゴミやほこりなどがたまっていると、キレイに施工することができないため、まずは清掃することから始めましょう。
特にベランダは外からの砂ぼこりなどがたまりやすいため、そのようなほこりや砂は取り除いておくと良いでしょう。
植木鉢など余計なものはずらしておく
次に、人工芝を施工するベランダに余計なものがあると施工しづらいため、植木鉢などのものはいったん別の場所に移しておきましょう。
また、人工芝を施工した後でも、植木鉢などは虫を寄せ付ける原因にもなるため、できれば人工芝施工後は植木鉢やプランターなどは別の場所に移動させた方が良いでしょう。
人工芝の虫についてはこちらを参照ください。
人工芝を広げる
次に、人工芝を広げて仮置きします。
はじめから本設置してしまうとサイズが合わなかったりずれてしまったり、隙間が空いてしまったりしますので、まずは仮置きをしてサイズ調整に進めることがおすすめです。
サイズ調整をする
次に、サイズ調整を行います。
人工芝がベランダにぴったり合うようにサイズを測り、カットしていきます。
この時、サイズが小さくなってしまうとあとから付け足すのは大変なので、気持ち広めにとっておくと良いでしょう。特に、人工芝同士の隙間がでないようにぴったりくっつけることがおすすめです。
両面テープで固定する
次に、本設置をします。
両面テープなどで固定することがおすすめで、人工芝をただ置いてしまうだけの方もいますが、固定しない場合、強い風で飛んでしまったりすぐにズレてしまったりしますので、必ず固定するようにしましょう。
人工芝用の両面テープを利用することがおすすめです。
芝を立たせる
最後に、人工芝を設置したら、人工芝の見栄えを良くするために芝を立たせることがおすすめです。できればデッキブラシなどで芝を立たせられると、キレイな見栄えになるでしょう。
人工芝を施工する際だけではなく、芝を立たせるのは普段のメンテナンスでもおすすめです。
人工芝の手入れは何をすればいいのか
先ほど「人工芝はほとんど手間がかからない」という説明をしましたが、綺麗な状態を長持ちさせるには、こまめな手入れが欠かせません。具体的には下記のような手入れが必要です。
- ホウキや掃除機でゴミを取り除く
- 人工芝をブラッシングする
ホウキや掃除機でゴミを取り除く
人工芝の上に溜まったゴミの掃除がメンテナンスの基本となります。掃除機だとコードレスでもない限り、ベランダで利用するのが難しいと思うので、ホウキを使用するのがおすすめです。砂利などの細かいゴミで掃除機が故障する可能性もありますからね。
また、落ち葉は人工芝の上に落ちてもそのまま残るので、ホウキでささっと掃いて片付けましょう。
人工芝をブラッシングする
長く人工芝を使っていると、芝が立たずに寝てしまいます。特に重いものを乗せたりして負荷がかかっている箇所だけ芝が凹んでしまう、なんてことも珍しくありません。
そこでデッキブラシを使い、芝をブラッシングしてあげると、寝てしまった芝を立たせることができるのです。部分的に寝てしまっている芝だけでもブラッシングしてあげると、より見栄えが良くなります。
ベランダ用のおすすめ人工芝
ここからはベランダに最適な人工芝をご紹介します。
ニトリ ジョイント人工芝
ニトリが販売するジョイントマットタイプの人工芝はベランダに最適な商品です。こちらは水はけが良い透水性の高い人工芝なので、水分を芝の下の土台に流してくれます。9枚セットで価格も安価なので、手軽に人工芝を取り入れたい家庭に向いていますね。
若草ユニットEV ベランダジョイントマット
耐久性に優れたポリエチレン素材の人工芝です。色合いが鮮やかな若草色で、1枚190gという軽さなので設置も楽々行えます。見た目は完全に人工芝という感じですが、リーズナブルな価格で広いスペースを埋めることができます。コストパフォーマンス重視な人におすすめですね。
モダンデコ (MODERN DECO) 人工芝 ロール
こちらはモダンデコのロールタイプの人工芝です。芝丈の長さが複数用意されているので、用途に応じて選べます。芝自体が非常に柔らかくてフワフワしているので、裸足でも気持ちよく踏んで歩くことができるでしょう。お子さんやペットも安心して寝転がることができる人工芝です。
人工芝の業者見極めについてはこちらを参照ください。
ベランダに人工芝を敷いて快適な空間を作ろう
以上がベランダに人工芝を敷くメリット・デメリットでした。ベランダは庭と比べて、施工自体そこまで難しくないと思うので、業者に依頼しなければ安価で導入することができます。
予算に合わせて人工芝を選べば、快適な空間を作ることができるので、迷っている方はこれを機に人工芝を検討してみてください。どうしても不安な人は、低価格なジョイント式で試しに敷いてみて、使用感を確かめてみるのも一つの手です。
水はけの条件やメンテナンスがどこまで必要かなど、人工芝を実際に敷いてみないと分からないことも多いので、少ない枚数からでも敷いてみてはいかがでしょうか。
人工芝のいろんな使い道を解説した記事はこちら
・ゴルフグリーンを作るなら人工芝がおすすめ|天然芝は?コストは?メンテナンスは?
・人工芝の意外な活用法とは?幅広い用途でおしゃれ空間を作ろう
・人工芝で庭をゴルフグリーンに!業者に依頼する5つのメリットと注意点
人工芝のいろんな使い道を解説した記事はこちら
2024年に購入すべき人工芝の選び方は?おすすめの「人工芝」を目的別にご紹介!